トップページ > 平成1年度 施政方針 > 5 教育・生涯学習の充実

村民と情報を共有し、協力してともに行動する
住民協働のまちづくりを目指します 
  
1 はじめに 2 生活環境の整備及び都市計画 3 産業の振興 4 保健・医療・福祉の充実
5 教育・生涯学習の充実 6 平和・交流・コミュニティーの創造 7 行財政の運営 8 おわりに

5 教育・生涯学習の充実
 本年度、「北中城村長期教育振興策定委員会」を設置し、これまでの教育行政を点検しつつ、時代の変化に対応し、教育・文化の振興を図るための長期計画を策定します。
 本村は、個性の尊重を基本とし、郷土の自然と文化に誇りをもち、創造性・国際性に富む人材の育成と生涯学習社会の振興を期して、次の目標を掲げ教育施策を推進します。
① 自ら学ぶ意欲を育て、学力の向上を目指すとともに、豊かな表現力とねばり強さをもつ、幼児・児童・生徒を育成する。
② 平和で安らぎのある活力ある社会の形成者として、郷土文化の継承・発展に寄与し、国際化・情報化社会で活躍する心身共に健全な村民を育成する。
③ 家庭・学校・地域社会の相互連携のもとに、時代の変化に対応し得る教育の方法を追求し、生涯学習社会を推進する。

 学校教育の充実について、学校教育の主要施策六項目とその努力点十五点を策定し、教育目標の実現に向けて努力していきます。特に学力向上対策については、十九年間の成果と反省の上に、引き続き取り組みを強化し、たくましい心と体を育むため、心身の健康の保持増進と体力の向上を促進します。また、児童・生徒のやる気支援と居場所づくりに取り組むと共に、進路指導の充実・就業体験学習の推進等、自らの将来にしっかりした目標を持たせ、自己実現に向けた学習意欲の喚起を図っていきます。
 「わかる授業」「参加する授業」を展開するため、習熟度別学習、少人数指導を進めてまいります。また、北中城村幼小中学校交流授業研究会を開催し、積極的な授業づくりを推進してまいります。
 「開かれた学校づくり」を推進し、学校の自主・自立性を高めつつ、学習支援ボランティアの効果的な活用、学校評議員制の充実、「学校の自己評価・自己点検」を積極的に進めてまいります。
 読み聞かせ・読書習慣の定着・家庭学習の習慣化を図るため、引き続き学校・地域と連携して具体的に取り組みます。

 幼稚園教育においては、幼稚園教育要領に基づき、幼児一人ひとりの発達の特性を生かしつつ、創意工夫を加えていきます。長年、地域・父母から要望の高かった幼稚園の「預かり保育」について、本年度は、年少児・年長児各一学級において試行実施致します。また、私立幼稚園への就学補助事業を今年度から実施します。

 国際理解教育・英語教育の推進のため、引き続き英語指導助手を中学校に配置するとともに、小学校の「ネイティブ・アシスタント派遣事業」を各校の単独配置に拡大する中から、今年度も「北中城村英語ストーリーコンテスト」を小・中・高を対象に実施し、英語教育の積極的推進に努めます。村出身者海外子弟交流事業とも連携し、小・中・高校生徒との交流を深めます。情報化教育の推進のため、「小・中学校コンピューターインストラクター派遣事業」を継続、その操作・活用能力の向上を図ります。
 島袋小学校における「理科教育」の充実のため、理科専科の非常勤講師を配置します。
 安全安心の確保については、自主防犯活動の活性化・継続化を全村・父母・地域ぐるみで取り組みつつ、特に登下校等の安全に十分配慮し、学校安全計画に基づき、幼児・児童・生徒の安全の確保に取り組みます。
 特別支援教育については、平成十九年度の「特別支援学校の設置」を見据えながら、幼児・児童・生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育支援を行うほか、普通学級との交流及び共同学習の機会の拡充に努めます。村立学校へのヘルパー派遣要請については、「派遣要綱」に基づき実施します。
 姉妹町村である岩手県葛巻町との友好交流を図るため、今年度は本村の中学生を派遣し、中部広域事務組合主催の最上広域市町村との交流事業には小学生を派遣し交流を深めます。

 学校給食は、安全衛生面に細心の注意を払い、食中毒防止に万全を期すと共に、安全で栄養面に配慮し、地産地消をモットーとした食材の確保を図りつつ、「食育」の充実に努めます。

 社会教育の振興について、住民のニーズが多様化・高度化している中にあって、地域の社会教育関係団体やNPOを育成・支援しつつ、家庭、学校、地域、行政が連携・融合していくことが望まれます。本年度は、村の機構改革により村史編纂事業及び文化行政を生涯学習課で所掌することになり、あやかりの杜の一部供用開始(野外広場等)、中学生・高校生の海外短期留学派遣事業の復活など、諸々の課題に取り組んでいきます。

 生涯学習事業(公民館活動)の推進として、中央公民館を中心に、村民のライフスタイルに即した各種事業を展開していきます。また、他の地域の交流場、コミュニティーの拠点である自治公民館との連携を引き続き図ります。そして、安谷屋公民館などの学習供用施設(四箇所)と大城公民館へ指定管理者制度を導入します。
 今年度の主な事業として、地域子ども教室、和仁屋公民館建設に係る実施設計、NPO講座ふるさと講座や読み聞かせ等の文化講座、自治公民館への指定管理者制度の導入を行います。

 社会体育の充実については、村民が健康や体力の増進を図り、継続してスポーツに親しむ習慣を身につけるため、体育指導員による巡回指導や自然体験キャンプ等の野外活動を実施します。主な事業として、トレッキング教室等の各種講座・教室の開催、巡回スポーツ指導、平成二十二年度全国高校総体に向けた自転車競技実行委員会の立ち上げ準備等に取り組みます。

 文化財の保存活用については、未指定文化財の新規指定に向けて準備を進めると共に文化財の紹介・保護に向けた企画展示を実施します。また、小学生・中学生を対象に本村の文化財を対象にした図画作品を募集し、「文化財絵画展」を中央公民館・役場にて開催します。伝統文化を継承し歴史を正しく学ぶと共に地域や各家庭にある民俗資料の散逸・破壊を防ぐため、「民俗資料等の収集」を開始いたします。平成十九年度を目途に返還が予定されているキャンプ瑞慶覧の跡地利用を円滑に進めるため埋蔵文化財の確認調査を実施し、さらに貴重な文化財の修復等も行います。
 世界遺産に登録された中城城跡の保存・活用について中城村と協力し、城跡に関する資料収集・冊子の発行、発掘調査及びその展示会等開催に協力しつつ、観光資源としての活用や広報活動、関係市町村と連携し世界遺産関連事業に取り組みます。


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