
学校教育において、変化の激しいこれからの社会に主体的に対応する幼児児童生徒の育成は、今日的な教育課題であります。また、学力低下が懸念される中、幼児児童生徒に「基礎学力」の確実な定着を図り、「生きる力」を育成していくことは教育行政の重要な使命となっています。
そのため、村教育目標達成を目指して、主要施策七項目と学校教育の努力点十五点を策定し、次のような条件整備を進めてまいります。
(1)生涯学習の視点に立った教育計画の策定及びその実践化のため、「幼稚園教育の充実」「総合的な学習の時間の充実」「特殊教育の充実」「開かれた学校づくりの推進」を進めます。
@「幼稚園教育」の充実においては、幼稚園教育の基本が環境を通して行う教育であることを踏まえ、幼稚園教育要領の趣旨に沿った、幼児一人ひとりの発達の特性を生かした幼稚園教育の改善・充実を図っていきます。
A「総合的な学習の時間の充実」として、今年度も、地域や家庭、関係機関との連携を密にし、指導体制の確立、地域題材の開発支援、学習環境の整備を行い、充実展開に努めます。
B「特殊教育の充実」は、特別支援教育を巡る状況の変化を踏まえて、障害のある幼児児童生徒の立場に立って幼児児童生徒の特別な教育的ニーズを把握し、必要な教育的支援を行い、一人ひとりの能力を最大限に伸ばし、自立や社会参加のための積極的な支援を進めていきます。
C「開かれた学校づくりの推進」は、学校の自主性・自立性を進める上で重要なことであります。そのため、学習支援ボランティアのリストづくりと効果的な活用を推進してまいります。また、学校評議員制の充実、「学校の自己評価・自己点検」を積極的に進めてまいります。
2)基礎学力の定着と生きる力を育むためには、基礎・基本の確実な定着と体験的な学習、問題解決的な学習の展開が必要であります。県の「にぬふぁ星プラン」と整合性を図りながら、特に(a)基礎的・基本的事項の定着(b)コミニケーションの能力の育成(c)コンピュータ活用能力の育成を重点項目として取組み、計画、実践、評価のマネジメントサイクルの確立を図ってまいります。そのため、「学習指導の充実」「進路指導の充実」を推進します。
@「学習指導の充実」は「わかる授業」「参加する授業」を展開する必要があります。そのため、習熟度別学習、少人数指導の推進を進めてまいります。また、北中城村幼小中学校交流授業研究会を開催し、積極的な授業づくりを推進してまいります。
A「進路指導の充実」により、自分自身に目を向けさせ、自らの将来にしっかりした目標を持たせ、自己実現に向けた学習意欲の喚起を図っていきます。
(3)「豊かな心」の育成のため、「道徳教育の充実」「特別活動の充実」「生徒指導の充実」「平和教育の充実」を進めてまいります。
@「道徳教育の充実」は、学校教育活動全体を通して進めることが重要であり、各教科、領域等でそれぞれの特質に応じて適時適切に指導を行い道徳性の育成を図るようにすることが大切であります。特に道徳教育の要としての「道徳の時間」の展開に当たっては、“心に響く道徳”を進めていきます。
A「特別活動の充実」においては、児童生徒一人ひとりが充実した学校生活を送り、学級や学年等での集団生活を通して、よりよい生活を築こうとする自発的・実践的な態度を育みます。
「児童生徒の交流学習」の推進は、本村の姉妹町村である岩手県葛巻町との友好親善を図るため、今年度は葛巻町の中学生を本村に迎える交流研修事業を実施すると共に、中部広域市町村圏事務組合主催の最上広域市町村圏との交流事業に村単独でも小学生の派遣等を実施してまいります。
B「生徒指導の充実」のため、子ども理解のための「指導・支援カルテ」の活用及び幼児児童生徒一人ひとりに応じたケース会議の充実を進め、「心の居場所づくり」を進めてまいります。
C「平和教育の充実」は、本県の歴史や地域の特性も考慮し、幼児児童生徒の発達段階に応じ、平和教育を教育計画に位置づけ、学校の教育全体を通じて、計画的・組織的・継続的に推進していきます。
(4)「心身ともに健全な幼児児童生徒の育成」に向けて、「たくましい心と体を育む教育の充実」を推進していきます。
そのため、学校保健委員会の毎学期の開催、喫煙・飲酒・薬物乱用防止教育や性(エイズ)教育の特設授業や関連教科等における指導の工夫・改善を進めます。また、学校安全計画に基づき、「防災訓練」「防犯訓練」「交通安全教室」等を積極的に進め、幼児児童生徒の安全の確保に取り組みます。さらに空手道や郷土の踊り等を教科体育や学校行事等に積極的に取り入れることを推進します。
(5)「国際化・情報化」への対応のため、「国際理解教育・外国語教育の推進」「情報化教育の推進」を図ります。
国際理解教育・外国語教育の推進のため、引き続き外国語指導助手を中学校に配置してまいります。また、小学校における英語活動を支援するため、「小学校ネイティブ・アシスタント派遣事業」の実施を充実させてまいります。さらに、今年度も北中城村英語ストーリーコンテストを開催し、外国語教育の積極的推進に努めます。
「情報化教育の推進」のため、「小・中学校コンピュータインストラクタ派遣事業」を実施し、コンピュータ操作・活用能力の向上を図っていきます。また、北中城村教育情報推進計画に基づき、コンピュータ機器、校内LANの有効活用を進めてまいります。
(6)「自然を大切にする心と態度の育成」のため、「ちゅら島環境二十一」の宣言文を踏まえ、学校の教育活動全体を通じて地域の特色を生かした「環境教育」を推進します。
(7)スクールバス購入事業は、「幼児児童の登下校(園)の安全対策」のため重要であります。現在運行しているスクールバスは購入後十六年が経過しており、スクールバスの更新により、幼児児童通学の安全を確保します。
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