脳力低下を防いで、脳をいつまでも若々しく保つには、記憶を司る「海馬(かいば)」に新鮮な栄養分を送り続けることです。「海馬」がいつも元気で働けるための栄養素として、「タウリン」があります。このタウリンには、神経伝達物質を増やして脳の働きを活発にする作用があり、魚介類(カツオ・ブリ・アサリ・シジミなど)に多く含まれています。
また、不飽和脂肪酸の一種であるエイコサペンタエン酸(EPA)は、血管内に脂肪が溜まるのを防ぐ働きを持っています。このEPAを豊富に含んでいるのがサンマ、サバ、イワシなどの背の青い魚です。
次にグルタミン酸という栄養素も神経細胞の伝達をよくする働きがあります。グルタミン酸を多く含んでいるものとしては、昆布やワカメなどの海草類があります。これらの海草類に含まれるグルタミン酸は、人間の中枢神経の興奮性の神経伝達物質として、代表的なものです。特に「海馬」では、グルタミン酸が記憶を調節していると考えられるほどです。
沖縄は昆布の消費量が全国に比べて多いと言われていますが、最近はどうでしょうか? 野菜や昆布がたっぷり入った肉汁やクーブイリチー、ワカメのお汁、和え物など意識して献立に取り入れてみてはいかがでしょう。
次に、ほとんどの方が毎日とっている緑黄色野菜は、生活習慣病や痴呆予防によいとされるビタミンやベーターカロチンが多く含まれていますが、調理の時は次のことに気をつけてください。
◎油を入れすぎないこと。
◎塩分を控えめにすること。
◎ポークなど加工食品を摂りすぎないこと。
牛乳や小魚などに含まれるカルシウムは、骨や歯に良いと言うことはよく知られていますが、その他に筋肉や脳の働きをを活発にする作用もありますので努めて摂るようにしましょう。 |