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保健師だより
【〜住み慣れた地域で安心して暮らしていくために〜】
「痴呆や寝たきりになってもできるだけ住み慣れた家、あるいは知り合いのいる地域で安心して暮らしたい。」と誰もが願っていることではないでしょうか。そのような暮らしを実現するためには、ホームヘルパーやデイサービスなどの介護保険サービスを活用することも大切です。しかし、何より必要なことは、地域の人たちの理解と手助けです。
痴呆の方は、記憶力、判断力などの低下で、場所や時間の見当がつかず、早朝や夜中に自分の家と勘違いして隣近所の家に入り込んだり、買い物で金銭的トラブルを起こしたりします。老人自身は、思うように出来ないもどかしさや、いらだち、恥ずかしさ、場合によっては自分をわかってくれない周囲への怒りを感じてしまうこともあります。
そのようなことがあったとき、隣人が迷惑がったり、老人を非難の目で見たり、家族に理解を示さないと家族は迷惑行為を起こすことを恐れて、老人を家の中に閉じこめてしまいがちです。また、家族自体も地域から孤立してしまうことになりかねません。家族は、老人の病気を隠すことなく、積極的に地域の人々の協力を得る姿勢を心がけ、隣人は、その家族が引け目を感じないように、家族を温かく見守り援助していく関係を作り上げていく必要があります。少子高齢化が進む中、お互いが安心して暮らしていくためには、地域で支え合う体制が重要と考えます。しかし、現実には地域で住むお互いの関係が希薄になりつつあることが村で行った調査によると伺われます。
※病気になっても、痴呆になっても安心して住み慣れた地域で暮らしていくために、お互いができることは何かを考えるきっかけになればと思い、いくつかの例を挙げてみました。
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